Case Study

相談事例

被相続人の高額な借金が、3ヶ月を過ぎた後に判明し、相続放棄が認められた事例

Aの父であるB郎は、令和2年6月10日に死亡しました。
Aは、東大阪市で生まれ、青森県、大阪市北区、岡山県を転々としながら幼少時代を過ごしました。
父B郎と母C子は、岡山県で暮らしていた平成10年1月29日に離婚しました。

両親の離婚後、Aは、父B郎に引き取られ、和歌山県、徳島県、兵庫県等を転々としました。
Aと父B郎が、兵庫県で生活していたときに、父B郎は事件を起こし逮捕され、Aは刑事に連れられ、兵庫県の児童養護施設に入ることになりました。
それ以来、Aと父B郎は音信不通となりました、その後、Aは高校を卒業するまで児童養護施設で育ち、高校卒業後、大阪で現在の勤務先に就職し、現在に至ります。

令和2年6月24日、Aに、警察署から「お父さんの件で一度連絡がほしい」と書かれた手紙が届いたため、Aが警察署に連絡をしたところ、父B郎が亡くなったことを告げられました。
Aは、父B郎の死後の手続きのため、豊中警察署赴き、父B郎が令和2年6月10日頃であったこと、遺品は、6千円程度の現金と、運転免許証であったことを知りました。
Aは、20年間連絡をとっていない状況であったことから、遺品を一切受け取らず、警察署の方、市役所の方に任せることにしました。

Aは、長い間、父B郎と会うことが無かったため、借金の存在を知ることもできませんでした。
このような状況の中、令和3年4月5日19時頃、貸金業者の女性担当者が、Aの自宅を訪れ、Aは初めて父B郎の借金の存在を知りました。
借金は払うことができるような額ではなく、どうしようもなく困ってしまいました。

リーガルクリニックへの相談の結果

Aが司法書士事務所に相談すると「被相続人が借金を背負っていることを全く知らず、また、音信不通である等借金の調査をすることが困難である場合には、そのことを客観的に疎明することができれば、相続放棄が認められることがあります。」とアドバイスを受けました。

Aは、資料の収集、上申書の作成を司法書士に依頼し、相続放棄の申立てをするに至り、相続開始から半年以上過ぎているにも関わらず、無事相続放棄が認められました。

※1: 登記、借金に関するご相談は初回相談料無料。その他のご相談については、1時間5,400円(ご依頼頂いた場合は、相談料は着手金に充当します)